「消費者庁」の実現で通販企業は“苦難の時代”に突入
日本ダイレクトマーケティング学会(JASDM)の法務研究部会は5月21日に2009年度の第1回部会を開き、「消費者庁」を軸に「今後の消費者行政と通販企業の対応の問題点」を議論した。部会員でもある高橋善樹弁護士(川越法律事務所)が、通販の関連法律が「消費者庁」に移管された場合の改正ポイントを説明。通販企業にとっての問題点について指摘や解説を行った。
通販企業への取り締まりが目立つ景品表示法の場合、改正点を見ると従来の目的だった“競争法”の性格が薄れ、“消費者保護法”寄りになる可能性が高いと指摘。これまでの「排除命令」は独占禁止法の「排除命」と区別されて「措置命令」となるが、これに伴い従来可能だった「不服申立て」の定め方が変化するなど、企業にとって不利な状況が生ずるとした。
罰則に関してもこれまでは「虚偽の報告・答弁」や「検査拒否」、「妨害」、「忌避」などが対象だったが、改正後は「措置命令違反行為」に対する罰則規定を新設。措置命令違反者には「2年以下の懲役または300万円以下の罰金」が科されるようになる。
さらに、消費者庁の対応について独立した消費者委員会の監視が行われることによって、より消費者視点からの運用に傾く恐れも想定。1つの案件に関して横断的処理も可能となりそうで、「景品表示法」「特定商取引法」「JAS法」など複数の行政処分を一度に行いやすい状況が生まれるという。
通販企業は表示規制や取り締まり強化に対し常に見直しをする必要があるとともに、今まで以上に顧客対応の整備が求められそうだ。
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