公取委、08年上半期の「排除命令」執行は21件
公正取引委員会は10月28日に平成20年度上半期における「景品表示法」違反の処分件数を公表したが、もっとも厳しい「排除命令」の執行は21件と、前年同期(56件)に比べ半数以下だった。前上半期はジュピターショップチャンネルやフェリシモなど大手のテレビ・カタログ通販企業への処分が目立ち、中でもQVCジャパンや高島屋といった著名通販企業を含め「カビ抑制効果がある洗い桶」を扱った13社が一度に処分されたことが総件数を底上げした。それに比べると、今上半期は通販関連への「排除命令」はさほど多くなかった。
今上半期の総件数を底上げしたのは、王子製紙など主要製紙メーカー8社による「コピー用紙の古紙配合率」の不当表示による摘発。業界を挙げての横並び不祥事に、アスクルなどオフィス系通販企業も迷惑を蒙った。そのほかでは西武百貨店やそごうがお歳暮用として店頭パネル等で紹介したキャビア、ハウス食品の「六甲のおいしい水」、小林製薬の「トイレ消臭剤」など百貨店・メーカーの処分が続いた。全日本空輸の「プレミアムシート」も含め、これらの事例を見る限り、どちらかといえば知名度が高い企業に矛先が向いたのが特徴だったといえる。
そのような中で業界として残念なのは、8月にテレビ東京ダイレクトが「快眠★夢枕」で排除命令を受けたことだ。枕の中材に使われたゲルマニウムコーティングのビーズが赤外線効果と消臭効果を発揮するというものだったが、実際には使用されてなかった。表示の材料が使われていなかったことが不当表示の理由となったわけだが、たとえ使われていたにせよ、これら材料に果たして表示通りの効果があるのかということも問題といえよう。排除命令ほど重くはないが6月にはテレビ朝日も健康器具の「ロデオボーイ」で「警告」を受けており、昨年と今年にテレビショッピング企業が相次ぎ処分を受けたことを考えると、特にインパクトが強いテレビで雑貨商品の効果効能をうたうには十分な注意が必要だ。
前年同期に比べ排除命令の件数自体は確かに減ったが、21件のうち景品関係はゼロで全部が表示関係という点からも、通販であれ何であれ広告表示に対する公取委の並々ならぬ執行意欲がうかがえる。
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